【資本金を大きくする魔法】ホームページの現物出資

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前回のエントリーでは、外向きの信用獲得のためにも資本金はできれば100万円は用意したいというお話をしました。しかし現金がない…そんな時でも魔法のように資本金を大きくできる方法があります。それが現物出資です。



現物出資とは?

現物出資は、会社の資本金に現金以外の資産を出資する方法です。よく知られているのが、車やパソコンを出資する方法です。それまで個人で使っていた車やパソコンを会社に譲渡する代わりに、金額に見合う分を出資金と同じように扱い権利をもつという方法です。

難しく聞こえますが、下記の例をご覧ください。

パターン①
1株1万円を100株(100万円)出資して会社を作る。

社長個人のパソコンと車を、会社に50万円で売却する。

会社の残り現金は50万円。社長の持ち分は100株。

パターン②
1株1万円を50株(50万円)出資して会社を作る。

社長個人のパソコンと車を会社に譲渡し、50株(50万円分)の権利を得る。(これが現物出資)

会社の現金は50万円。社長の持分は100株。

パターン①とパターン②は同じ内容だとわかります。
パターン②ように設立段階で現金以外ものを出資することを、現物出資と言います。現物出資は株式会社だけでなく、持分会社である合同会社でも同様に可能です。そして出資する資産はパソコンや車など有形資産だけでなく、ソフトウェアなどの無形資産も出資することができるのです。

無形資産としてホームページを現物出資しよう

無形資産の代表的なものとして、ソフトウェアがあります。ソフトウェアというと、WordやExcelのようなパソコンソフトのイメージがありますが、ホームページも無形固定資産として計上できます。従って、これから起業する会社のホームページを予め自分で作っておき、それを会社の資産として出資することが可能なのです。従って、

現金10万円
ホームページ① 30万円
ホームページ② 30万円
ホームページ③ 30万円
ーーーーーーーーーーー
合計100万円

のような出資方法も可能なのです。
これで現金は10万円しか出資していないのに、資本金100万円の会社ができます。

現物出資の記載方法(ホームページの場合)

ホームページを現物出資する場合は、定款に以下のように記載します。

例:合同会社の設立で現金とホームページを出資する

(1)出資者

住所:◯◯◯◯◯◯
有限責任社員 ◯◯ ◯◯

(2)出資財産及びその価額
①金◯◯万円

②合同会社◯◯◯◯◯にて使用する
◯◯◯◯用途のホームページ(http://◯◯◯◯.com)
平成◯◯年◯◯月 制作
金◯◯万円

財産引継書

また個人から会社へ財産が引き渡された事を証明するために、下記のような「財産引継書」を準備します。

ダウンロード財産引継書(サンプル)/Word形式

現物出資の詳細は設立後の登記簿には記載されない

さらに現物出資の良いところは、会社の登記簿において、現金出資分も現物出資分も関係なく、ただ資本金の額だけが記載される点です。先ほどの例で言えば、資本金「金100万円」となります。

しかし定款上にはしっかり記録が残る

登記簿には現物出資がなされた記録が残りませんが、定款上にはしっかり記録が残ります。

資本金は大きくなるが、信用の構築は別ものと考える

銀行では、新規口座開設を申し込む時は、添付書類として定款のコピーの提出求められる事も通常です。単に外向きに資本金を大きくしたからと言って、会社の信用がつくわけではありません。銀行のようなところは全てお見通しですし、取引先でも厳しいチェックが入る場合もあります。大事なのは会社の事業内容と支払い能力、社長の真面目さと誠実さです。決して人を欺こうとしてはいけません。

ただ、現物出資は知っていて絶対に損はないテクニックです。ぜひ少ない現金で会社設立を考えている場合は、取り入れてみる事をお勧めします。